2013年7月31日水曜日

眠る! アリヤドリコバチ科 の1種

1度お目にかかって見たいハチは沢山いる。そのうちの1つが今回登場のアリヤドリコバチ。その胸部の造形の
意味を知りたい。アカメガシワの葉上で長い腹柄のついた腹部を右方にずらし休んでいた。

右上のゴミは鱗翅目の鱗片でしょうか。このハチはアリ類に寄生するそうですが

何なんでしょうこの小盾板の彫刻と胸部のボリューム

採集すれば良かったと思う彫刻の複雑さ

接写泣かせの造形です

体長約5mm.低い位置にある翅が邪魔で腹部をずらしているのでしょう

いままで当ブログに登場したコバチとは違うビロード状の触角

大顎は鎌形で非常に細長いようですが捉えられませんでした

よくみると腹部も下部が凹んでいます

起こさないようにかなり気を使いました
7月21日撮影 グリーンピア三木

2013年7月29日月曜日

アシナガバエ科 chrysotus sp. ( ?モモグロチビアシナガバエ )

つづいてもアシナガバエ科のハエの登場です。4月に庭で採集したものです。合成が煩わしく放置しておりました(^^;;
触角の形からチビアシナガバエ属(chrysotus)と見当。こちらもアーチャーンさんが紹介されています。

8月12日追記:アシナガバエ科を研究されていますTatzさんより「田悟(2010)にあるChrysotus sp. 1t モモグロチビアシナガバエとおおむね特徴が一致します」とコメントを頂きました。”?”つきでタイトルに和名を加えました。ありがとうございます!

 ぐぐっと複眼が寄っています。♂ですね


左手が下です。「M.N.D」629項 Chrysptus pallipes♂ が近いでしょうか

 肉食系って感じです

 体長約2mm

 脚も含め剛毛が多いです

 平均棍に5本の短毛らしきものが

4月28日採取・撮影 自宅庭



2013年7月28日日曜日

アシナガバエ科 Amblypsilopus sp. ( ?未記録種 )

7月29日追記:ezo-aphidさんよりアーチャーンさんが撮影されたウデゲヒメホソアシナガバエと同属であろうと
コメント頂きましたのでタイトルに加えました。ありがとうございます!(コメント欄ご覧下さい)

8月12日追記:Tatz さんより「田悟(2010)では4種が記録されていますが、いずれとも特徴が一致しませんので、未記録種の可能性が高いと思われます」とコメントを頂きました。ありがとうございます!

夏場、目線より低い様々な葉上で見られる美しいハエ
ブラウン管を間近で見ているような複眼のパターン

体長約2.7mm 曲がっている腹部を伸ばせば3mmくらいでしょうか

緑とオレンジに反射の加減で見えるようです

複眼1粒1粒に色の変化があります

長い触角。ヒゲナガアシナガバエ亜科(Sciapodinae )でしょうか?写真左手が下部です
「manual of nearctic diptera」に似たような触角がありましたが同一の物はありませんでした




中脚先端のツメ。ゴミが邪魔ですね(^^;;

後脚の先端。ハムシにも見られる小さいながらブラシのような部分あり

翅も美しく反射しています

翅にも複雑な凹凸 写真上部の凹凸は後から傷んだのでしょうか
ハエはハエでも美しく格好良いですね!
7月20日採集・撮影 新開公園

2013年7月27日土曜日

タマゴクロバチ亜科 Telenomus promachivorus ♀

今朝の羽化現場から少し離れた場所でパトロール中のTelenomus promachivorusの♀を見つけたので深度合成した。
体長約1.1mm.黒くて小さく照明にムラが出てしまいました(^^;;







ひげぶとさんに教えて頂いた産卵管の収納イメージ
(実際のラインの位置や長さを示した図ではありません。あくまでイメージです)
7月25日採集、撮影 ゆめさき森の公園

タマゴクロバチ亜科 Telenomus promachivorus 羽化

7月5日に産卵を確認した別の卵鞘からタマゴクロバチが羽化しているのを見つけました。今回、衝撃の結末が!?

白いシオヤアブの卵鞘に黒い点は目立ちます

多分、最初から泡でコーティングされて無かったのでしょう。むき出した部分からぞろぞろ出ています
卵のようなものの原型はアブの卵と思いますが。ここで疑問

大きさ的に一頭の蛹が入っていると思いますが 長さ約1mm
重なり合った卵、1つ1つに産卵するのでしょうか?だとしたら産卵作業は大変ですね

こちらは以前にも見た似たような光景→こちら
翅を広げ相手より大きく見せているのでしょうか

「特等席はゆずらない!」♂の体長約1mm

独占したいのでしょう。右から来ると右に体を傾け 左から来ると左にブロックしています

ただ...この卵鞘...♀が1頭も確認出来ませんでした!!
以前撮影した庭のセグロアシナガバチのように交尾出来なかった♀の産卵だったのでしょうか

上:4、5枚目の羽化待ちの♀と思った個体の触角
下:以前、産卵していた♀の触角
♀と思っていたハチも実は♂だったのです
(Telenomus promachivorusと違うタマゴクロバチなら分かりませんが...)

♀の羽化を待っているのかな?と思わせる場面は他にもありました
しかし出てくるのは♂ばかり。期待した連中は解散です
2時間にらめっこしましたが、ついに♀は確認出来ませんでした

べつの卵鞘。これも寄生されすでにTelenomus promachivorusが巣立ったものでしょうか
7月25日撮影 ゆめさき森の公園

2013年7月26日金曜日

?カシワホシブチアブラムシ

カシワの柔らかそうな葉の表側、柄から主脈に沿ってコロニーを形成しているアブラムシがいた。
角状管の穴がこんなにはっきりとしたアブラムシは初めてかも知れない。調べてみると「カシワホシブチアブラムシとエゾアカヤマアリの共生関係に関する生態学的研究」というページに辿り着いた。

そのモデルとなったカシワホシブチアブラムシと同種かどうか判断材料が有りませんでしたが興味深い内容でした。
走り読みすると
  1. アリ随伴ではないコロニーは1ヶ月で全滅。随伴は50%生残
  2. アリの甘露の催促によってアブラムシが必要とするアミノ酸等が充分に消化出来ないため体サイズや胚子数が減少
人間社会にも見られる関係で(^^;;なかなか面白いですね。

 いつものトビイロケアリでしょうか絶えず甘露を催促しております

甘露を出しても出しても催促の触角の”さすり”は止みません


たしかに栄養失調になりますね

 「ゲヘヘヘ早く出しやがれ」アリが悪いヤツに見えて来ます

 けれど全滅しない為にもアリの存在は必要なんですね

 左の個体体長約1mm 右約1.4mm

 葉裏にもコロニーがあり有翅成虫がいました。体長約2mm

 有翅幼虫の背に何やらダニのようなものが。体長約0.15mm
→サビダニのようです。(ezo-aphidさんより)

マルで囲んだ中に卵あり。ショクガタマバエ

卵の長さ約0.25mm
7月25日撮影 ゆめさき森の公演