2011年12月31日土曜日

ムシをデザインしたのはダレで賞!

そらさんのブログにて「年末恒例の今年のお気に入りの虫たち!」と
今年印象に残った虫たち!」という素晴らしい企画があったので急遽
真似する事に(^^;;

今年7月10日よりブログをスタートして今日まで撮った多くの掲載されなかったムシの
中から適当に選出した7匹のムシ達に7つの賞を与えるという、かなりいい加減な企画!!
今年最後の更新であります。それでは脱力して行ってみましょう!

その1 「かなり格好良いで賞」
汚い、うるさいという私のハエのイメージを根本から覆したハエ。6月15日撮影
戦闘的で機敏そうなフォルムは素晴らしい。
フラッシュの閃光に即反応し、なかなか捉えられなかった。アシナガキンバエの1種か。

その2 「かなり丸いで賞」
正面から見ると、かなり丸い。ただ、それだけなんですが(^^;;10月26日撮影
ハムシ科 ドウガネツヤハムシ Oomorphoides cupreatus kurosawai

その3 「かなり狩られそうで賞」
時にはスズメバチも狩るというシオヤアブの♂。7月10日撮影
背後から俊敏におそいかかり獲物をしとめる為の特化した体の構造にしびれます。

その4 「かなりかわいいで賞」
大きくつぶらな瞳といい、ハエには無い清潔感ある雰囲気といい天使のよう。9月7日撮影
8月3日に掲載したヒメハキリバチの♂であろうか。

その5 「かなり忍者で賞」
高速で震える?ことで目くらましのガガンボの1種。11月13日撮影
これでは種名の同定も出来ない。

その6 「かなりつま先立ちで賞」
ええ加減な賞が続きますが(^^;;6月11日撮影
クモ、ムカデ嫌いな人には、もう、たまらないシチュエーションですね。

 その7 「かなり助けて欲しいで賞」
黄緑色のバケツにカルキ抜きの為に水道水を入れていた。9月25日撮影
運悪くそこに着水したハムシの1種と有翅アブラムシ。もちろん助けました。


くだらない企画に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
来年も、どうぞ宜しくお願いします。

ゴミムシダマシ科 キマワリの幼虫

落ち葉に埋もれている朽木の皮をめくると黒光りの幼虫がいた。甲虫だろうか。
木の中は発酵して熱を帯びているのか艶のある体皮に水滴がいくつも着いている。
体長はおよそ3cmほど。う〜ん。何だろう。

12月31日追記:ezo-aphidさんより不明幼虫の種名を明かして頂いたのでタイトルに
反映しました。いつも、お世話になります(^^;;

最初ヤスデかと思った。ライティングが下手なため暗部が潰れている。
ゴミムシダマシ科 Plesiophthalmus nigrocyaneus

成虫の姿が想像出来ません(^^;;

乾燥する寒気にあって木の中は湿度高いんですね。

スプーンのように微妙にしゃくれている。

トビコバチ科 の 1種?

あれよあれよ、という間に大晦日。最初、庭の目の前にいるムシを撮って
いたのが段々エスカレートして行き、森や山、落ち葉をかき分け、葉をめくり
地面を凝視するまでに。1年前には想像出来なかった。ブログを始めて以来、様々な
方々にご意見、アドバイスを頂き確実にムシの世界が広がったことは間違いないです。
いつまで続くか分かりませんが来年も、どうぞ宜しくお願いします。

シャリンバイの葉裏にいた奇麗な金属的な輝きを持つコバチ。これまた
金属質的な丸い物体(カイガラムシ?)の上に乗っかっているように見えたが
撮影に気付くと直ぐに動き出した。カメラは追いかける。アブラムシの甘露が
落ちた葉で止まりそれを舐め始めた。

中脚の特徴からトビコバチ科と目立てましたが如何なものでしょうか。
おちゃたてむしさんの11月29日に撮られたトビコバチ科の1種に良く似ています。

体長約1.8mm。(翅含まず)ゆっくりとだがレンズから逃げるように動く。

なんとも云えない水面に浮かんだ油のような色合い。甘露の所で止まり食事に夢中。
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丸い物体はたまたま、そこに、あっただけなのだろうか。
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反射の加減で青緑にも輝く。腹部脇から何本か毛が生えている。
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同種と思われる別の個体。やや小さく1.4mmほど。
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上面から。深度合成すれば良いのでしょうが、あれはパワーが要ります(^^;;
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2011年12月30日金曜日

ナシミドリオオアブラムシ 卵

昨日の記事のチャタテムシの卵をナシミドリオオアブラムシの卵と間違えたのは
おなじシャリンバイの葉に多く見られたからで糸を考慮に入れていませんでした。
相変わらず詰めが甘いです(^^;;

少し前の12月6日。ナシミドリオオアブラムシの卵を眺めていると孵化したばかり
と思われる幼虫を発見。ナシミドリオオアブラムシの卵は、そのまま越冬すると
思っていましたがこの時期に孵化して大丈夫なのでしょうか。

12月31日追記:あまり代わり映えしませんが写真3枚、追加しました。

この1枚の葉で2匹確認出来ました。左手の白いのは卵殻?

体長約0.9mm。小さいのに立派な口針。卵の中に赤いものは頭部だろうか。
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写真上は同じ葉裏の成虫の尻尾。

1枚目写真の拡大。
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ぼけてて良く分かりませんでしたが新たに2匹発見。12月6日撮影。

セグロアシナガバチ 越冬中

庭にあるセグロアシナガバチの巣。ハチ達の姿を見なくなってから1ヶ月ほど。
9月1日の記事の「セグロアシナガバチ巣」と「ヒメスズメバチ」以降ブログには
登場しなかった。ヒメスズメバチの襲来以来、営巣グループと避難(家のベランダ壁)
グループに彼らは別れ、その後あまり変化は無く11月下旬には、どちらのグループも
姿を消した。

大掃除、枯れたゴーヤ等を刈り取ったとき、ふと空の巣に目が行った。
思えば、スズメバチに襲撃され、狩りを必要としなくなった途端、イモムシ、毛虫が
どっと庭に増えた。このハチは良い益虫であった。デザインも格好良いし。
手に持った園芸用のハサミで巣をはさみ、倉庫の軒下から外すと!!!
2匹、越冬中だった。隠れて見えない所でじっとしていたのだ。

気温の高い日に外さなくて良かった(^^;;こちらの動きに対して微動していた。
スズメバチ科 Polistes jadwigae jadwigae
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巣の上で越冬する体勢だったのでしょうか。風雨のあたらない場所に移転しておきました。

寒さのお陰で随分と近くまで寄ることが出来ました。12月29日撮影

2011年12月29日木曜日

コガネコバチ科の一種(Mesopolobus sp.) ♂

今日、シャリンバイの葉裏に奇麗なコバチが居た。しかし、奥の方の枝で手前ではなく
奥に向かって生えた葉にとまっている。結論からいうと4枚撮って、弾いてしまった。
あらら。

1月3日追記:ezo-aphidさんの計らいで上條先生より、おちゃたてむしさんのブログの
2011年2月27日のコバチと同属で別種であると教えて頂きました。年明け早々、
ありがとうございました!!

左手上の卵はナシミドリオオアブラムシのものと思う。では無く細かい糸からチャタテムシの卵らしいです。
ezo-aphidさんありがとうございます。

体長約1.8mm。美しい黄金色と触角先端の褐色がとてもオシャレ。
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ササラダニ の 仲間

無数のクヌギハオオケタマフシを期待しながら眺める。残念ながら何も起きない。
一粒ついている落ち葉に何やら黒い点。ダニだ。最近「ダニいろいろ」とやった
ばかりだがナカナカ良いデザインであったので掲載した。クモのようで甲虫のような
動きのゆっくりとしたダニであった。

Aclerisさんの撮られたザラタマゴダニに良く似ています。

体長約0.8mm。最初クモだと思った。
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土壌中で腐植を餌にしているらしいです。

後ろ姿。チョコレートマカロンには見えないか。

この時期、吸血蚊がいないのは本当助かります。林の中は撮影どころじゃ無くなりますから。

2011年12月28日水曜日

チビハナゾウムシ と コケムシ科 (Scydmaenidae sp.)

今年も残すところ後わずか。こんなにムシ撮りにハマるとは思わなかった。

今まで撮った写真を眺めていると全く種名が分からずに放置されている写真が多々ある。
調べようと思っているうちに日が経ち過ぎで掲載するタイミングを失い、お蔵入りして
しまうケースが多い。

今の寒さから、ほど遠い10月12日に撮った写真。ツツジコブハムシを狙いにツツジの葉を
探索していた際、粘着性のある若葉の裏に、そのムシは居た。どちらも、かなり小さい。
ゾウムシの仲間であろうムシは約1.9mm。何だかよく分からない茶色い甲虫は約1.4mm
と小さい。組み合わせに意味は無いと思うが二匹ともピクリとも動かなかったのが
印象的だった。

全くタイムリーな写真ではありませんが、年を越す前に何らかの手がかりを頂けるのでは
という思いをのせ掲載に踏み切りました。

12月28日追記:ezo-aphidさんと匿名さんより、それぞれの種名を早速、教え頂きました。
それに伴いタイトル変更しました。ありがとうございました。

背中合わせの奇妙な組み合わせ。ここで何をしているのだろう?
ツツジの葉の粘液で自由が利かないようです。

脚に独特の膨らみがある。毛深く、複眼がはっきりしない。
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甲虫に見えるがそうで無い可能性もありそうな雰囲気。コケムシ科という聞き慣れない甲虫のようです。
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ゾウムシ上科から先に絞り込めません(^^;;
ゾウムシ科 チビハナゾウムシ Anthonomus (Anthonomus) minor Kojima et Morimoto, 1994

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2011年12月27日火曜日

ウラギンシジミ 越冬中

ひらひらとウラギンシジミが庭を飛んでいた。ゴーヤの葉にとまる。近づくと
また飛んで行った。

11月7日、おなじ蝶であろう、ゴーヤの葉裏にとまっている。ここで越冬するつもりだ。
12月25日ゴーヤは枯れ、乾涸びた葉にしがみつき冷たい風に翻弄されている。
12月26日ウラギンシジミの姿が見えない。辺りを探す。昨日の風に飛ばされたか
葉にしがみついたまま地面に横たわっていた。しずかに拾い上げテープでミニパピルス
に貼付ける。作業の間も決して葉から離れることは無かった。気温が上がるまで
スイッチは切れたままなのだろうか。

屋根の下なので寒気はある程度防げるが鳥が心配。
シジミチョウ科 Curetis acuta paracuta

11月7日のウラギンシジミ。まさかゴーヤが枯れるとはチョウには分からなかっただろう。

別の場所にて。翅の表裏の色彩のメリハリがあり大好きなチョウの1つ。

クロツヤコバエ科 Lonchaeidae sp.

ハエを見てプリティーと思った私は変であろうか。ヤツデの葉に、そのハエはいた。
ディティールを見るとそうでも無いのだが大まかな造形や仕草がとてもプリティー
であった。体長は翅を含んで約6mm。以前、撮ったクロコバエ科の1種に似ているが
こちらは体にツヤがある。ハエ目も種名の特定が難しいですね(^^;;

12月27日追記:ezo-aphidさんよりクロツヤバエ科であろうと御指摘がありタイトル
変更しました。ありがとうございます。

実際、物陰からこちらの様子を伺っているのなら面白いが。

何でかわいいと思うのだろう。理屈じゃないのかな。
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11月29日撮影。今はさすがに寒いためか見かけない。
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翅の付け根に辺りから中心に向かって生えている白いものは平均棍でしょうか。
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蜜を舐める口器。

おなじ場所にいたキンバエ。さすがにコレは可愛いとは思いません。
クロバエ科 Lucilia caesar

2011年12月26日月曜日

カンキツヒメヨコバイ

最近、良く目にするヨコバイ。何だか困ったように見えるのが面白い。このヨコバイも
例に漏れず真正面から近接では撮らせてくれない。

オレンジが鮮やかなヨコバイ。真ん中の黒い斑点の外よりにあるのは単眼でしょうか。
ヒメヨコバイ亜科 Apheliona ferruginea

翅は少しスモークがかっている。体長約4.2mm(翅含む)
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名前の通り柑橘類がホストらしい。越冬中でしょうか。

ツヤコバチ科 Aphelinidae sp.

アラカシの葉裏にコバエらしきものがいた。よく見るとコバチのよう。
まだ寒さが足らないようで(^^;;撮影に気付き歩き始める。撮影出来るようにと
枝をひねり葉をひっぱり何とかレンズの前にハチを持って来る。ここで
よく失敗する事は手が滑り、枝や葉で悲しいかな被写体を飛ばしてしまう事。
今回はミスらなかった。しかし動き続ける被写体に根負けしてしまった。

2月25日追記:同属と思われる個体の産卵場面を2011年2月25日に掲載しました。

12月26日追記:ezo-aphidさんより教えて頂きタイトルを変更しました。
ありがとうございます。

後脚と腹部を重ねると色が一致するこだわり?を持つムシが多いと思う。
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体長約1.8mm。(翅を含め約2mm)
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ハチのような腹部(あたりまえか(^^;;)
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このアングルから見ると雰囲気が変わりますね。

黄色い産卵管が見える。12月23日撮影
先端の黄色い部分は前翅の先端を折り畳むための産卵管の鞘が変形したものだそうです。
腹部まんなかを走る筋は産卵管が収まっているのでしょう。